遺跡内部といえども相当広いようで、ずっと草むらが続いていた。
ざわざわ
ざわざわ
辺りの草が異様な音をたて始める。
それは明らかに、風が揺らしている音ではない。
「なにか…いる…!」
咄嗟にかばんの中を漁った。
私のかばんには不思議な魔法がかけてあって、絵の具などの画材が好きなだけ入る底なしの異次元空間になっている。
クレヨンから水彩色鉛筆、アクリルガッシュに水筆。
一つひとつ確かめながら、もっともっと奥の方まで手を伸ばす。
何か、武器になりそうなもの…
「これ!」
私が引き抜いたのは、大きな大きな平筆。
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■特注平筆45号(愛称:自由の旗)
大きなキャンバスにダイナミックに絵を描きたいと特別に作ってもらった身の丈ほどもある平筆。
筆先は最高級品の白コリンスキー100%。
絵具の含みに優れ、比類のないほど弾力性としなやかさを有する。
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がさっ
草むらから飛び出してきたのは、全身ヴィリディアンの塊。
目があって、口があって、耳があって、手足があって、二足歩行の。
「な、なにこれえええええええ!!!!」
「モッサァァァァァァァッ!!」
再び芝生戦です。相変わらずな俺です!
次回の戦い…は… 大丈夫かな……。
そいやあ必殺技絵も描きました。まだ使い所はなさそうだけどね。
そのうち生きてる絵の具の具現化も登場予定です。
うん、少年に決まってる(←)
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